2016年10月22日土曜日

ECU書換+クイックシフター装着

いわゆる"フルパワー化"というのをMotoJPさんでやってもらいました。車検に出している間、ECU書換業者さんに見積もりを取ってみたりしてメールでのやり取りをしているうちに、これは良さそうだと思って決断。今のZX-10Rを買った時からいつかはフルパワー化、と思ってたまに調べ続けていましたが、購入から5年経ったし、周りの新型車にはクイックシフターは標準装備されているしで、フルパワー化+クイックシフター装着はやりたいなと考えていました。書換ツールとクイックシフターはWoolich Racingという海外メーカーのものを使用しているそうです。クイックシフターは正チェンジ、逆チェンジの両方に対応しています。設定を変えるだけで逆チェンジでも使えます。

以前にパワーチェックがてら今回とは別のショップさんで計測したパワーグラフを貼っておきます。この時は回転数の信号までは拾わず単にパワーのみの計測だったので横軸はスピードになっています。200km/h手前=10500rpmくらいからメインスロットルは開いているのだけれどサブスロットルが閉じて行って、なおかつ点火タイミングも遅角されていって、10500~13550rpmの間は言ってみればアクセルを全開ではなく半分くらい開けた状態のまま回っているという状態。これがノーマルの仕様です。この時は136.97psでした。(エキゾーストも純正のままです。)



ECU書換もこれをアクセル全開であれば、サブスロットルも全開、点火タイミングも適切に進角させてもらうことで13000rpmくらいまでパワーカーブが伸びてもらうようにしてもらいました。

Mode1. KRT(Kawasaki Racing Team)ベースのBEETのマフラーを想定したマップ     
Mode2. ヨーロッパ仕様のMode1に相当。燃料のみBEETのマフラーを想定したマップ     
Mode3. ヨーロッパ仕様のMode3に相当。純正エキゾーストに合わせたマップ。

あとはクイックシフターもECUで制御するのでその点火カットタイミング等を書き込んでもらいました。おまけでローンチコントロールの内容も書き込んでもらっています。

書換中のECU

サブスロットルについて。川崎重工のホームページから画像を転載させてもらって少し書きます。 最近のインジェクションのバイクはサブスロットル(メーカーによって、セカンダリースロットルバルブと言ったりしてます。)がつけられており、エンジンに近い方がメインスロットルでこちらはアクセルワイヤーで乗り手が直接操作できるものですが、エンジンから遠くエアクリーナーボックスに近い方がサブスロットルでこちらはECUからの信号でサーボモータ(アクチュエータ)で動いてます。JK型ZX-10Rが発売された時もライドバイワイヤー装備!と雑誌等で言われてましたが、サブスロットルで制御することでライドバイワイヤーっぽく制御できるというもののようです。ここでのワイヤーは電気ケーブルで接続されているという意味で、電子制御スロットルということですね。パワーモードの切り替えやもしかしたらトラクションコントロールの制御にも使われているのかもしれません。15年以降の現行S1000RRのアクセルを触らせてもらったことがありますけど、そちらは完全にライド・バイ・ワイヤーで電気ケーブルのみで取り合っているようでアクセルを回すのは異常に軽かった覚えがあります。

Ninja250/300のスロットルバルブ(メイン・サブ)
JK型ZX-10Rのスロットルバルブ(メイン・サブ)

 四輪の世界ではもう20年以上前からフルコンやROMチューン(今回の僕のECU書換もここに相当すると思います。)が主流で、二輪の世界はサブコンが主流と言った感じですね。今回も書き換えはどうしても吊るしのデータがあって、それを後でサブコンで補正していくという流れが主流なのかな、と思っていたら、今のバイクの仕様に合わせて実車合わせでも書換も出来るようです。今回はKRTのマップベースで書き込んでもらいましたが、今後、走り込んで気になるところがあれば、実車合わせでAutoTuneを使ってシャシダイでセッティングしてもおうと思ってます。

最後にクイックシフターについて。これもWoolich Racingというメーカーの製品だそうで、PushとPullの両方が設定で切り替えられます。今は正シフトだけれど逆シフトが良ければ、変更も可能です。点火カットのタイミング時間は直接ECUに書き込んでもらっています。また、配線もプラグコードに割り込ませるのではなくカワサキ診断ツールをつなぐ普段はメクラ蓋をしているコネクターに繋ぐだけで配線も複雑にならずシンプルなのが気に入ってます。

チェンジロッドごと交換なんですがバックステップにしていたおかげで加工もいらず付きました

真ん中に写っている基盤で点火カット時間、正逆を変更できます

 点火カット時間等はもうECUに書き込んでもらったのでECUを再書き換えしな限りは弄れません。シート下にコントローラの基盤がありますけどこれはシフターの感度調整用です。標準が10という基準なので、感度を試して13くらいまで上げておきました。サーキットで上まで回してシフトアップする時はクイックシフターが欲しいと思っていたので、実際に富士で試してみるのが楽しみです。

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