2013年7月31日水曜日

夏休みトミン200周1人耐久~クマ塾 林間学校の巻

はじめに

7月の最終週は会社の夏休みだったので、最終日にトミンでフリー走行してきました。引っ越してからトミンに走りに来るのは初めてなので、7か月ぶり?くらいで久しぶりの走行です。ブログのコメントでやりとりしていたりらっくまさん&キイロトリさんご夫妻は水曜が定期練習の日なので、じゃあ一緒に走りましょう、と約束していたのでした。ちなみにりらっくまさんはトミンでは赤いCBR1000RRのことが多いですが、僕と同形式のZX-10R(北米仕様でABS無し、僕のは東南アジア仕様でABS有だけど)も所有されています。



フリー走行自体が久しぶりなので、まずはライセンスを更新して、とりあえず午前の分の走行券を買って準備。あとから追加券を買えば1日券と同じ値段なので す。土曜が6000円、日曜が7000円という意識はあったけれど、平日は1日で午前3時間、午後3時間走り放題で5000円!平日はコースも空いている し、ガソリンの警告灯がつくか、200周するまで走り続けるぞ!っと自らにノルマを課します。

トミンのゲートオープンの8時ジャストに一番乗り!

午前は僕のZX-10RとTZR250さん、トランポで2人で来ていたGSRさんとSRさんの4台。TZRさんは途中で転倒?コースアウト?したのか1時間くらいで帰られたようでした。エンジンの音が何だか変な感じだったので調子崩して走行続行は無理だと判断されたのかもしれません。

LAPSHOTの位置はクラッチレバーのホルダーのボルトでカラーをかましてステーで設置。この位置に合わせて、少し配線を通し直しましたけれど、ちゃんと計測も出来るようでこれで落ち着きそうです。

LAPSHOTの設置場所については別記事で
冬の間に、12月の梨本塾でサスを前後ともかなり柔らかくしていたのだけれど、夏になってサスの中のオイルも温度が上がって粘度が下がるだろう、とつい最近、標準セッティングに戻した状態で走行開始しました。四の五の言わず、今日はとにかく最初からアクセルを開けて行くこと、これだけ考えて周回を重ねます。気温が高い中で集中して走れるのはせいぜい15分。最初からメリハリつけて行かないとだら~っと走ってるうちに体力の限界が来ます。

まずはタイヤの空気圧を走る前に1.8に落としてコースイン。3周ほどタイヤを温める為に1速主体でアクセルを開けて後輪を温め、ブレーキングで前輪を温めて、コーナーはまだまだ我慢。アクセルを多く開ける為に、敢えてパワーはLowモードにしておきました。

パワーモード:Lowモード
トラクションコントロール:モード3(なるべく滑らせない介入最強モード)

アクセルを開けろォ!!もうこれだけです

クリップはなるべく奥に取るように、そしてここ半年ほど自分の中で課題にしてきたセルフステアを意識して腕をなるべくフリーにすべく腹筋で上体を支えます。

15分ほど走って、どうもフロントが突っ張ったような感じがする気がしてピットイン。1本目は26週目で34秒94がベスト。標準のサスセッティングが要求するペースにはまだまだ及ばないということか…。少しフロントのプリロードを抜くことにしました。

Fプリロード:最弱から6回転締め → 最弱から4回転半締め (標準値から1回転半戻し。)

もう一度、コースインして黙々とまた25周ほど走行。さっきよりもフロントが入る気はするけれど、まだまだ路面からのインフォメーションに乏しい感じ。2度目のピットインで更にフロントのプリロードを1回転半抜きました。2本目は34秒32がベストでした。

Fプリロード:最弱から3回転締め(標準値から3回転戻し)

3回目のコースインで更に少し乗り易くなった感じがしたけれど、2本目のベストを更新するまでには至らず。ピットインするとりらっくまさん&キイロトリさんが来てました。この時点で11時30分くらいです。黙々と走っている僕の様子を観察してくれていたりらっくまさんからアドバイスで、フロントが入って行ってないように見えるということで、フロントのコンプレッション側のダンパーを思い切って全抜きにしてみることに。ZX-10Rに採用されているSHOWAのBPF(ビッグピストンフォーク)はダンピングはかなり高いレベルでかけられるけれど、残念ながらまだまだ熟成途上らしいのです。

りらっくまさんの愛機CBR1000RR(ステッカーに注目!)

GSX-R1000(’09つまりK9)で初めてリッターSSで採用され’11~のZX-10R(JK型)で改善されましたが、’12年式CBR1000RR(SC59)では更によくなっているとのこと。逆に10RのBPFは突っ張り感が強く悪く言えばインフォメーションに乏しいようです。

Fプリロード:最弱から3回転締めで変わらず
Fコンプレッション:最弱でアジャスターが止まるまで緩めました。
Fテンション:標準値(最弱から3と3/4回転締め)

午前の枠は12時30分までなので、まだまだ走れます。COMPを全抜きで腰砕けになるようなこともなく、むしろ乗り易くなっています。 テンションはブレーキングで沈んだフォークがブレーキリリースで戻ってくるのを抑える方向に効くので、フロントをなるべく低い位置を保って、旋回したいので抑えを利かす為に標準値のままなんです。

黙々と周回。午前だけで100周超えました。

更に20周ほど回ってピットイン。りらっくまさん曰く、僕の乗り方はIN側の肘が開いているので腕でハンドルを突っ張っている乗り方。見た目もカッコよくないし、バイクを信頼していない乗り方。まずはIN側の肘を畳むフォームで乗ってごらんってことで、あと20分くらいあるので、午前の最後とばかりに再コースイン。おぉー、わき腹がキツい!でもアウト側の肘が自然とタンクに覆いかぶさるような感じになって抑えが効きます。前に立ち読みしたバイク雑誌(RIDERS CLUBだったかな?)にコーナーには肩から入れ、とか肩に紐がついていてコーナーの中心から遠心力で振り回されるように入るとかそういうこととリンクしているっぽい、と感じました。たしかにこのフォームの方がバイクは抑えが効くし何より怖くない。IN側ステップにもきちんと荷重が出来るとのこと。

走行を終えてピットに戻ってくると「肘を入れてフォームがよくなったね!」とお褒めの言葉を頂きました。バイクの中心と人間の中心の軸が同じになった、と。今は、自分探しというかタイムよりも乗り方のフォームを模索してこの肘を畳むフォームを崩さないように頑張って少しずつ走りを詰めて行くのが大事。もっと旋回速度が上がって遠心力がついてくると自分の体重をうまくバイクに荷重としてかけられるようになるので、むしろ今が一番キツいんだとか。ペース上がってくるともう少し楽になるみたい。

右肘をかなり意識して畳んでます
お昼休み

12時30分~13時まではトミンはお昼休み。りらっくまさん、キイロトリさんとお話しされていたおじさんから美味しい大福を頂きました。幸せ♪お昼を食べながら、じゃあ午後からはりらっくま林間学校?クマ塾?ぽく理論的に苦手部分を潰して行きましょうということに。りらっくまさんのアドバイスは理路整然としていて、すごく分かりやすい!

午後枠

お昼を食べて、午後の追加走行券(追加券は平日だと2000円です^^)を買って午後の走行開始。ちょっとパワーモードだけ弄りました。あと、ZX-10RはタコメーターがLEDになっていて9500~14000rpmの間で500rpmごとに任意の回転数で点滅させるシフトアップインジケータが付いています。これを活用して、一番低い9500rpmに設定。ストレートで加速中にメーターを見る余裕はないけれど、下の方でLEDがチカチカしていれば9500rpmは回っているのだけは分かります。最初は変に意識し過ぎて1コーナー失敗しがちでしたが、ブレーキを握ったままコーナーの頂点までまっすぐ入っていく感じになってきました。でも、ちょっとINに付くのが早過ぎるかも。

パワーモード:Fullモード
トラクションコントロール:モード3(介入最強)のまま

肘を畳むことを意識。フロントが入るようになったけれど、リアはそのままなので旋回中も沈まず高いままなのが気になりました。3コーナーの左で膝がもう地面から遠いです…。ピットインしてリアサスのテンションを1回転ほど、あと高速側のコンプレッションも1回転半ほど緩めました。トミンみたいにリアの動きが速い時は高速側のコンプレッションを、ハイスピードコーナーでリアが入り過ぎないようにする時は低速側のコンプレッションを弄ればいい、という理解でいいのかな。今、思えばリアのテンションはブレーキングでリアが持ち上がってこないようにする意味も込めてもう少し緩める量を控えても良かったかも。これで少しはリアが動くようになるでしょうか?工具が手持ちのではダンパーの調整ノブの回転量が分かりにくかったのでアバウトですが、だいたいこんな感じ。

リアテンション:標準値 最強から1と3/4回転戻し→ 3/4回転戻しまで緩めました
リア高速COMP:標準値 最強から1と3/4回転戻し→最強から3回転戻し

あと、最終コーナーでブレーキリリースが早過ぎてフロントが戻って高い位置を保持したまま旋回しているので、車体1台分ほどブレーキのかけ始めを遅くして、コーナー途中までフロントを沈めた姿勢を作って旋回するようアドバイスをもらいました。コーナリングの遠心力と釣り合った時に沈んだ低い位置を維持できるように、ちょうど鉄棒の逆上がりと同じようにやるべきことをタイミングを合わせてやるんですよ、って。

コースインして走ってみると前よりも左で地面が近い。アクセルでちゃんとリアを沈ませて膝擦りも少し光が見えてきた感じ。午後の枠なのでもちろんりらっくまさんも走るんですが、僕の少し後からコースインしてきて、いいペースで引っ張ってくれました。進入のライン取りや速度、うまく表現は出来ないけれど、走り易くてすごくスムースに走れていたと思います。コーナーへのアプローチ速度も上がっていたはず。ピットで大福をくれたおじさんも引っ張ってもらっている時はすごく良かったよ!って褒めてくれました。多分、何故走りやすかったかをきちんと言葉で表現できるよう理解出来れば1人でも再現できる足がかりになるのかも。

しばし休憩してDr.Pepperでドーピング
奥さんのキイロトリさんもスパーダで走るんですが、僕と同じくらいのタイミングで走り始めていたのに、僕がピットインしてから更に15分、おそらく連続で30分くらいずーっと、いいペースで周回していました。一方の僕は肘を畳むスタイルに矯正してだんだんと馴染んできたからかそれに合わせて上体の前傾姿勢が強くなってきました。右コーナーではタンクに左の肘が乗る感じになってきましたし、ちょいマシンホールド力アップかな。でも、3コーナー左の立ち上がりで超上目使いみたいな首の角度になって前がすごく見づらいです。ヘルメットの顎紐を思い切り締めてみたりもしたけど、変わらず。メットがちょっと大きく感じます。前にSHOEIのスタッフの人に頭のサイズをきちんと測ってもらってメットのサイズはあと1サイズ小さいのが適正サイズって言われたのが、こういうことか~って。りらっくまさんも前が見えなくなるので、メット選びは苦労するって言ってました。ずっとSHOEI派だけど、シールドにベンチレーションのダクトがついているAraiのメットはますます使えないかも。

キイロトリさんはさっき30分黙々と走ったから、今日はとりあえず満足と言うことで僕が走りに行ってる間に写真と動画を撮って頂きました。自分の走る動画を見るのはあまり機会がないので、非常にありがたいです。どうもありがとうございました。動画の音声は実況解説、ではなくて、りらっくまさんが知人の息子さんであるTZRの方にレクチャーしている内容です。こういう感じで非常に整理された考え方で教えて下さるので、興味ある方は音声にも注目ですよ♪


午後の走行枠は16時までで、15時を過ぎて、ちょうど165周ほど周回しています。普段、貸切のトミンの走行会ではクラス別に15~20分くらいで枠が区切られているのもあって、1日でだいたい100周ほどなことが多いですが、すでにもう1.5倍ほど走っています。だいたい1回コースインすると20~25周ほどは歯を食いしばって、最後らへんはうおーっとか立ち上がりで大声出しながら気焔を吐きつつ回ってる感じ。これでガソリンはちょうど1Lほど消費。ガソリン残量の警告灯がつくのがだいたい12L消費したあたりで、今が10L消費くらい。あと2回は走れる。1日200周のノルマ達成が見えてきました。もちろん、今日はフォームと違和感の解消を論理的に理解して行うのが最大のミッションだけれども、根性も大事。最後ら辺の40分で一度、ピットインして少し休みましたが、16時にトミンのストレート上の信号機がチェッカーの代わりに青から赤に変わる終了の合図まで黙々とりらっくまさんと走り込みました。

りらっくまさんは後ろから見ていてもフォームがカッコいいんですよ
 この日、いろいろと学んだことを忘れないようにメモに残しておいたり、走り終わって2人で色々と今後のプランについて話し合って非常に内容の濃い練習走行になったと思います。たぶん、このセットのまま32秒くらいまでは練習を積んで行けば行けそうであること、ペースが上がってきて旋回中のフロントフォークの入りが1cm深くなればCOMPを1回転かけて様子見、タイムが上がって更に1回転締めて更に上がればOK、逆にタイムが下がってしまったらまだその足回りのセットには自分の技量が追いついていない証拠ということを教えてもらいました。本当に1日ありがとうございました。

この日は203周走ってノルマ達成!
終わりに

2012年の6月の走行会で初めてZX-10Rをトミンに持ち込んだ時は、コレじゃない感がすごくて全くチグハグで走りづらかったのですが、あのときは足回りも標準セッティングでバイクの要求に自分の技量が追いついていなかったんだと思います。フレンドリーさで言えば、前に乗っていたZX-9Rの方が圧倒的に上。乗りこなして行くのに苦労する漢気あふれるのが今のZX-10R。多分、何となく乗れて何となく速く走れるバイクではなくて乗り手がきちんと仕事をした時、ちゃんと速く走らせられる、そんなバイクなのかな、と思います。後はこのバイクの本来活きる場所はもっと大きな150~200km/h以上の中高速コーナーのある国際規格のサーキットなのかも。しかし、僕はトミンで30秒切れるまではここでライディングをきちんと学び直す覚悟です。たまに走行会とかで他のとこに行くのもいいですが、トミンできちんと乗れないのに他に慣れてないところに行ってもうまく乗れないと思いますからね。今日のこの走行で何だか今年はモチベーションが上がってきました!一緒に走った皆さん、お疲れさまでした。そしてありがとう!

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2 件のコメント:

  1. 突き出し増やして標準セッティングにするのはどうですかねえ。
    あと画像の「開けろ!」はフラグですよね、トラコン最強介入の・・・

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    1. アンチャンさん

      確かにフロント荷重増やすのに突出し増やすのはアリかもしれませんね。
      BPFはレースやってる人もまだ試行錯誤らしくてホンダのとあるレーシングチームなんかはわざわざ旧型のカートリッジ式の普通の倒立フォークに入れ替えたりすることもあるそうです。ダンパーは強くかかるのでうまくセッティング出来れば良さそうなんですが…。

      この画像は完全にハイサイドフラグですね。トラコンがついていても物理法則には勝てませんとBMWのS1000RRのオーナーズマニュアルには書かれているそうなので過信しない方がよさそうです…。

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